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asahi.com ⇒http://www.asahi.com/science/update/0528/TKY200705280300.html より
皮膚のうるおいを保ち、紫外線からのダメージを防ぐ働きがある酵素を、ベルギー・ヘント大のチームがマウスの実験で突き止めました。この酵素は人間にもあります。皮膚が乾燥、うろこのようになる魚鱗癬(ぎょりんせん)や、アトピー性皮膚炎などの治療につながる成果として注目されています。
この酵素はカスパーゼ14と呼ばれていて、存在は知られていましたが、生体内の働きは不明でした。チームは、この酵素ができないマウスを作ってみたところ、どのマウスもきめが粗い異常な皮膚になりました。また、皮膚から逃げる水分の量も増え、保湿機能も落ち、紫外線による損傷が大きくなっていったそうです。
表皮の細胞を培養して調べると、それ自体は紫外線に対する反応が変わらなかったため、細胞を守る「角層」の保護機能に問題があることがわかりました。このカスパーゼ14は、角層の働きをコントロールしており、この酵素が働かなくなることで、紫外線を防げなくなったり、皮膚のうるおいを保てなくなったりするようです。
人間の体内には、様々な酵素が存在します。中でも、この「肌のうるおいを保つ酵素」の発見は興味深いですね。
肌の表皮をつくる構成要素は、肌の生まれ変わりのサイクル(ターンオーバー)の中で、日々生成されます。それぞれの角質細胞の間は細胞間脂質(セラミド)で満たされていて、それが肌のうるおいを保ちます。このカスパーゼ14という成分は、この構成成分の中で働いて、皮膚のうるおいを保持する力ができるのだそうです。
健康な肌とは、自分自身で肌のうるおいを保つ力があります。ですから、この酵素が肌に作用するように開発できれば健康な肌を保つのに効果的ですし、肌の生まれ変わりのサイクル(ターンオーバー)の乱れが原因とされるアトピー性皮膚炎にとっては改善の効果が期待されます。
人間の体が「水」を必要とするように、肌も「うるおい」を必要とします。この酵素が、私たちの肌の悩みを解決してくれるよう期待したいですね。